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December 04, 2004

都市交通フォーラム~市民参加による都市交通ルネッサンス

かいです。

今日は、12/1にNEXT21で行われた、「都市交通フォーラム・市民参加による都市交通ルネッサンス」についての報告。
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このフォーラムは、9月、10月に行われた、新潟の新交通を考えるワークショップを主催した、新たな交通システム検討協議会と新たな交通システムを考える会が開催したもの。
新たな交通システム検討協議会は、行政と交通事業者が、新たな交通システムを考える会は、市民有志が、それぞれの立場から新潟の新しい交通システムについて考えて実現していこうとする会である。

今回のフォーラムに先立ち、NEXTの1階で、それらの会の活動内容及び、今日のパネリストの一人である、RACDA代表の岡将男氏の鉄道模型が展示されていた。
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会場は、6階の市民プラザで。
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開会の挨拶に続き、宇都宮大学教授の古池弘隆氏より、基調講演。

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まず、現状の車社会についての分析。
現在も道路建設が進められている日本であるが、道路を造れば造るほど、渋滞が発生すると指摘。道路が便利になれば、車の通行が増加し、結局渋滞が深刻になるという事について、統計結果を交えて説明。
更に、車の環境に与える悪影響、高齢化社会での引きこもり問題等、車社会の限界を指摘。
そんな中、外国では、公共交通が見直され、LRTが相次いで開業されている事例を紹介。
欧州では、LRTの導入が進んでいるという話は、交通まちづくりに関心がある人にとっては常識的な話だが、現在は、車社会の雄ともいうべきアメリカでもLRTの導入が進んでいるという。ポートランドを始めとして、ロサンゼルスでも導入が始まっているという。
そして、街にLRTが導入されると、中心市街地が活性化し商業的にもプラスになるという事例が紹介された。
更に、その動きは、欧米だけでなく、中国にも広がっており、実際に完成している都市もあるそうである。
続いて日本の事例を紹介。
まず、お隣の富山での事例紹介。高岡の市民による万葉線再生の話を始め、JRの富山港線をLRT化しようという動きがある事例を紹介。
日本でも、富山や、古池教授が活躍されている宇都宮を始め、あちこちで、LRTを交通の主要な手段として取り入れる動きが広がっている。持続可能な社会実現に向けて、公共交通を都市の機能として水平なエレベーターとして捉え、行政サービスとして行うべきであるとの提言があった。
締めくくりに、LRT導入についての問題点の整理があった。
公共交通事業は、営利事業ではなく行政サービスとして考える事(事業への公費投入)
軌道法の改正の問題。(時代錯誤の法律に縛られている現状)
走行空間の確保。
市民の意識改革。
等の問題を解決すべきとのとの提言があった。

次に、パネルディスカッションに。
パネリストは、基調講演を行った古池弘隆氏と、岡山のRACDA代表岡将男氏、新潟からは、新たな交通システムを考える会のメンバーであり、(有)ミカユニバーサルデザインオフィス代表の長谷川美香氏、新潟青年会議所理事長の栗田浩氏の4人。コーディネーターは、新潟青陵大短大部教授の諌山(いさやま)正氏である。

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まず、岡氏よりRACDAの活動紹介及び提言。
岡氏は、小さい頃より大の鉄道ファン。更に、家業の佃煮屋の営業の為、全国各地を回った経験より、路面電車を中心としたまちづくりに想いを抱くようになり、活動をはじめたそうである。
岡氏は、路面電車を使ったまちづくりには、バスとの連携が必要だと提言。実際に市民の力でバスマップを作成している事を紹介した。岡山では、バス会社が8社もあり、各社がバラバラに対応していたそうである。そんな中、市民がつくり上げたバスマップは、岡山の公共交通の路線図を体系的に表しており、各機関が活用をはじめているそうである。
更に、RACDAでは、子供を巻き込んだ活動をしているそうである。子供の視点からバス停を作り上げるという事も行っているという。そういう活動を通じたりして、RACDAの会員の半数は女性であるそうだ。

次に、新たな交通システムを考える会のメンバーでもある長谷川氏より、新たな交通システムを考える会の活動や9月10月と行われたWSについての紹介。
更に、本業のユニバーサルデザインによるまちづくりの視点から、本当に公共交通を必要としている人達の声が届かないという現状に対しての問題提起があった。

そして、栗田氏より、青年会議所の活動を通じての新潟の公共交通問題についての活動紹介。
青年会議所では、10年ほど前から、公共交通問題に対し、研究提言を行っていたそうである。その背景には、都市間競争があった。北陸新幹線の開業による交通軸の移動による新潟の地位の低下。政令指定都市を見据えた交通基盤作り。とにかく、他所の街から新潟を眺める際、新潟がどういうイメージで見られるか、そして、どうすれば、都市間競争に勝つ事が出来るかについて、論議したそうである。
そんな中で、JRとの連携をした地下鉄構想を提言したそうである。しかし、それらは、日の目を見ずにいるが、現在もう一度、公共交通のあり方に関し、更に研究し、再挑戦を考えているそうである。

締めくくりに、もう一度、古池氏より事業の採算性についての話。
車は、ガソリン代のみで考えると一見安い交通システムに見えるが、車の購入、維持のコスト、道路の建設コスト、更に環境へのコストを考えれば、かなり高いシステムである。公共交通もトータルの社会コストで考えるべきとの話があった。

今回のフォーラムでは、新しい交通システムを導入していく意義と課題。そして、そこに市民、行政、事業者がどう関わっていくべきかについて、とても良い提言があった。
しかし、この問題を新潟という地に、どう根付かせていくという点の踏み込みが足らなかったとも感じた。
この問題、政令指定都市を目指す新潟にとって最重要課題ともいえる。個々に対応するのではなく、総合的な視点から、考え、行動していく必要があるだろう。

今回のフォーラム、私は車で参加したが、駐車場料金は7時以降の夜間割引で1250円。割引がなけれは、1400円。新潟と三条の公共交通のコストとほぼ同額である。新潟市内は車社会が成り立たなくなってきている事を感じた。

公共交通問題については、もう少し、自分の考えをまとめアップしていきたい。


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